転職したら
終身雇用制度が揺らぎ働き方が多様化する昨今、転職を経験する人も珍しくありません。環境が変わるタイミングは、家計やお金のことを見直すチャンス。今後のライフプランの再確認と同時に、必要な保障を合理的に確保できるよう保険も見直してみましょう。
人生の転期には保険も見直しを
転職は人生のターニングポイントです。仕事はもちろん、環境や人間関係などさまざまな変化があるでしょう。
お金のことも、そのひとつ。年収自体はそれほど変わらなくても、ボーナス別の月収制からボーナス込みの年俸制になれば毎月のやりくり方法が変わりますし、会社の福利厚生や年金制度の違いなどから予定していた将来の蓄えが増減する可能性もあります。
このような変化にも対応できるよう、転職のタイミングであらためて今後のライフプランを立ててみるのと同時に、保険も整理してみましょう。
「必要な保障」はどう変わる?転職 before → after
まず知っておきたいのが、会社員と自営業・個人事業主(フリーランスも含む)では、加入できる公的社会保険が異なる点です。
社会保険の種類 | 会社員 | 自営業・個人事業主 |
---|---|---|
公的医療保険 | 健康保険組合 全国健康保険協会 (保険料は会社と本人が折半) |
国民健康保険 (全額自己負担) |
公的年金 | 国民年金 (保険料は会社と本人が折半) |
国民年金 (全額自己負担) |
厚生年金 (保険料は会社と本人が折半) |
– | |
雇用保険 | 雇用保険 (失業等給付部分の保険料は会社と本人が折半、雇用保険二事業部分は会社が全額負担) |
– |
労災保険 | 労災保険 (会社が全額負担) |
– |
会社員の場合、国民年金の上乗せである厚生年金や、病気やけがで働けない場合の収入減少を補う傷病手当金や労災の休業補償給付などがあります。さらに、それらの保険料の半額を事業主が負担してくれるのです。一方、自営業や個人事業主など雇われていない立場になると、医療保険は国民健康保険、公的年金は国民年金のみに限られ、保険料も全て自分で支払うことになります。
このように公的社会保険でカバーされる範囲が異なるため、民間の保険での備え方も転職後の職業が会社員か自営業かによって異なります。それぞれみてみましょう。
パターン1)before:会社員 → after:会社員
年収が変わる場合は、死亡保険の保障金額が適切かどうかを見直しましょう。同時に、このタイミングで医療保険の保障内容もチェックを。医療保険は常にその時代のニーズに合う新しい商品が発売されるので、定期的に見直すとよいでしょう。
外資系企業やスタートアップ、ベンチャーなどへ転職する場合、会社に退職金制度がないケースが珍しくありません。老後資金が不安であれば、個人年金保険や貯蓄型保険などで備える方法も選択肢に入れるとよいかもしれません。
また、転職先の福利厚生や年金制度も要チェックです。前職で「団体保険」や「確定拠出年金」、「確定給付企業年金」などに加入していた場合は、転職先に制度があるか、前の会社で加入していたものを継続・移行できるかなどを確認しておきましょう。
保障内容を見直したい保険
- 死亡保険
- 医療保険
加入を視野に入れたい保険
- 個人年金保険
- 貯蓄型保険
パターン2)before:会社員 → after:自営業・個人事業主
たとえば会社員の場合、病気などで何日も会社を休むことになったら、傷病手当金などで減った収入をカバーすることができますが、自営業や個人事業主が加入する国民健康保険にはこの制度がありません。また、勤務中のけがや仕事が原因で病気になったとき、これらが原因で休業したときなどに保険金が給付される労災保険も加入対象外(※)のため、仕事中になにかあってもカバーされません。
また、公的年金も国民年金のみの加入になりますので、将来受け取れる年金の額に差がうまれます。
会社員時代に比べてどのくらい保障が薄くなるのかをまずは洗い出したうえで、不安な部分は民間の保険などで備える必要がありそうです。
※条件や業務内容によっては特別加入制度が利用できるケースがあります。
保障内容を見直したい保険
- 死亡保険
- 医療保険
加入を視野に入れたい保険
- 就業不能保険
- 個人年金保険
- がん保険
逆に、自営業や個人事業主から会社員になる場合は公的社会保障が厚くなりますので、民間保険での備えをダウンサイジングすることで保険料を抑えられる可能性が高くなります。
所得補償保険は通知が必要になることも
死亡保険や医療保険など生命保険会社が扱う商品は、転職にあたりなんらかの手続きが必要になることはほとんどありません。
ただし、損害保険会社が取り扱う所得補償保険などに加入している場合、保険会社への通知が必要になることがあります。転職が決まったら、早いうちに問い合わせておきましょう。
必要な保険や保障は、その時々で変わります。状況に合わせて合理的に選んでいけるよう、節目節目で見直していきましょう。
このページは、各保険の概要についてご紹介しており、特定の保険会社名や商品名のない記載は一般的な保険商品に関する説明です。取扱商品、各保険の名称や補償内容は引受保険会社によって異なりますので、ご契約(団体契約の場合はご加入)にあたっては、必ず重要事項説明書や各保険のパンフレット等をよくお読みください。
ご不明な点がある場合にはLifeRカスタマーセンター(0120-370-419)までお問い合わせください。
LifeR取扱保険会社一覧2021年3月作成
募集文書番号:21-T04961
(更新:2022年1月28日)