保険の選び方

万が一のときに備えたい

自分やパートナーにもしものことがあったとき、のこされた家族にはせめて経済面では困らないようにしてあげたい、と思うものではないでしょうか。では、どんな保険で、どのくらい備えておけば安心なのでしょう。

どれくらいかけている?みんなの保険事情

いざというときのために保険には入っておきたいけれど、どれくらい備えればいいかは悩ましいものです。そこで、参考までに保険にまつわるデータをみていきましょう。

生命保険文化センターの調査では、平成30年の生命保険(個人年金保険、簡保、共済なども含む)の世帯加入率は88.7%、死亡保険金額の平均は2,255万円となっています。

 

平成30年 (万円)
全  体 2,255
29歳以下 2,475
30〜34歳 2,883
35〜39歳 2,857
40〜44歳 3,032
45〜49歳 3,050
50〜54歳 3,183
55〜59歳 2,618
60〜64歳 2,493
65〜69歳 1,615
70〜74歳 1,367
75〜79歳 1,210
80〜84歳 1,059
85〜89歳 1,019
90歳以上 1,336

子どもの教育費や住居費などがかかりやすい30〜50代は3,000万円前後に設定し、大きな出費が一通り落ち着く65歳以降は1,000万円台と保障をコンパクトにするケースが多いのかもしれません。

とはいえ、必要な保障や保険金額は家庭ごとにそれぞれです。我が家に必要な備えを知りたいときは、以下の計算でおおよその見当をつけることができます。

保障金額=「大きな支出(生活費・住居費・教育費など)」−「想定される収入(遺族年金・自己資産など)」

上記の保障金額を踏まえ、保障内容や保険料とのバランスを考えていくことが、保険選びの基本です。

死亡保険以外の方法も?万が一のときに備える保険あれこれ

万が一のときの保険の代表といえば「死亡保険」。加えて、そのほかにもいくつか備えとなる保険があります。それぞれみていきましょう。

その1:死亡保険

概要 注意ポイント
終身保険
(貯蓄型)
▼保障期間
一生涯
▼保険料
固定
▼保険金受取
死亡・高度障害時
・定期に比べ割高
・解約返戻金あり
定期保険
(掛け捨て型)


▼保障期間
一定期間(10年等)
▼保険料
更新時にアップ
▼保険金受取
死亡・高度障害時
・更新で保険料が上がる
・健康状態などによって
更新できない場合がある


▼保障期間
一定期間(65歳まで等)
▼保険料
固定
▼保険金受取
死亡・高度障害時
・更新型よりやや割高
・更新がないため見直しがしにくい
養老保険
(貯蓄型)
▼保障期間
一定期間
▼保険料
固定
▼保険金受取
死亡・高度障害・満期生存時
・商品数自体が少ない
・満期保険金あり
・終身、定期より割高

万が一のときの備えとしてもっともスタンダードなのが、死亡保険です。
死亡保険のなかでも貯蓄性があるタイプと掛け捨てタイプがあり、それぞれに一長一短があります。目的に応じて選ぶことが大切になってきます。

その2:収入保障保険

概要 注意ポイント
収入保障保険
(掛け捨て)
・万が一のとき、保険金が毎月支払われる
・保険料は定期保険よりさらに割安
・保険料は加入時から変わない
・保険期間は60歳、65歳など年齢で決める
・受け取れる金額が年齢と共に減っていく
・まとまったお金が必要なときには不向き

のこされた家族の毎月の生活費をカバーする保険です。
定期保険の一種ですが、お金の受け取り方が年金方式(毎月一定額が支給)であること、保険金を受け取るタイミングによって保険金額が変わることが大きく異なる点です。

たとえば保険に加入した直後に亡くなった場合、受け取れる保険金の額は大きくなりますが、保険期間が残りわずかのタイミングだと、受け取れる保険金も少なくなるという仕組みになっています。

このような仕組みのため、保険料は定期保険よりもさらに格安。子育て中のお金がかかる時期だけ保障を厚くしたい場合などに向いていると言えます。

その3:死亡保障付きの保険

死亡保障がメインの目的ではない保険に死亡保障がプラスされている保険です。

一例として死亡保障付き医療保険の場合、病気やけがで入院・手術したときには給付金が、万が一のときの保険金が受け取れます。

また、個人年金保険も、受給前に亡くなった場合にはそれまで払い込んだ保険料を死亡保険として受け取ることができるため、死亡保障付きの保険のひとつに数えられます。

学資保険は、教育費への備え+もしもの備えが最初からセットになっている、あるいはオプションで死亡保障を付けるなど、商品によって異なります。一般的に、死亡保障があるものは保険料が高めで、元本割れするケースもあるので慎重に見定めましょう。

医療保障がメインの保険にオプション(特約)で死亡保障をつけることもできます。 ほとんどの場合、保険期間はメインの契約と同期間で、亡くなったら200万円、500万円など決まった金額が「死亡給付金」「死亡一時金」などで給付されるものが主流です。

医療保障と死亡保障の両方がひとつの保険で備えられるので、管理しやすいというメリットがありますが、あくまでオプションのため、死亡保険と比べると保障内容は薄くなりがちです。

必要な備えは家庭によってそれぞれですが、ひとつの家庭のなかでも子どもがうまれたばかりと独立後ではかかるお金が違うように、ライフステージごとに変化します。
その時々に適した保障内容になっているか、適宜見直していくことが大切です。

この記事を書いた人

LifeR編集部

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